送信器のモニター越しにはウットリ見惚れる映像が映し出されているのに、撮影や録画したものを確認すると・・・
- 何か違うという違和感
この何かは、自分の目で見ている色(自然色)や雰囲気に違和感を覚えることではありませんか?
実のところドローンのカメラ機能だけでは、何か違うという違和感を払拭するのは難しいです。
なぜなら、ドローンの機種によってカメラ機能で設定できる項目に違いがあります。
AUTOモード(自動設定)機能もありますが、思い通りの色合いやクリアな映像を撮影するのは厳しいものがあります。
私はドローンを始めてから約1年間、フィルターなしで撮影してきました。
ND/PLフィルターを購入して思ったのは、「今までの空撮は勿体ないことをしたな」でした。
自己紹介
私は何者?と言ことで少し自己紹介をさせてください。
- 国交省認定スクールDPAで回転翼3級取得
- ドローン歴は2年2カ月です※記事投稿時
- 活動拠点は主に兵庫県内
- DJI製ドローン【Mavic 2 Pro】が愛機
YouTubeに空撮動画のチャンネルも開設しているので、そちらもご視聴ください。
なおさんのドローンチャンネル ←YouTubeはこちらから
以下の資格もドローンに関するものになり取得済です。
ドローン検定3級について、詳しくは『ドローン検定3級独学で合格!』の記事をご確認ください ☟
この記事では、ND/PLフィルターの選び方と設定方法、効果を詳しく解説していきます。
記事を読めばあなたもND/PLフィルターを使いワンランク上の映像を撮影、素敵な思い出を残すことができますよ。
この記事ではDJI製ドローン【Mavic2pro】のカメラ機能をもとに記事を書いています。他の機種では記事内の設定がない場合もあります。
ND/PLフィルター以外のアイテムについて、詳しくは『DJIドローン100%楽しくなる』の記事をご確認ください
ND/PLフィルターとはどのようなもの
はじめにNDフィルターとPLフィルターはどのようなものか説明していきます。
それぞれに役割が違うため、どのような違いがあるのか理解することがワンランク上の映像を残す秘訣になります。
NDフィルター
NDフィルターの正式名称は
『ニュートラル・デンシティー・フィルター(Neutral Density Filter)』
といいます。
特徴は色味を変えずに写真の光量を調整できるもので、カメラのレンズに捉える光の量を発色に影響を与えることなく軽減することができるものです。
簡単に説明すると、色味を変えずに映像や写真を暗くするサングラスのような効果があるフィルターですね。
NDの横の数字は軽減できる光の量を指しています(通常の光の量より、ND4なら1/4・ND8なら1/8)
PLフィルター
PLフィルターの正式名称は
『ポラライズド・ライト・フィルター(Polarized Light Filter)』
といいます。
特徴は反射光を除去し色彩コントラストが調整できるもので、光の反射をコントロールし被写体の本来の色味を引き出すことができるものです。
簡単に説明すると、光の反射率を抑えクリアな映像や被写体本来の色彩を映し出せる効果がある偏光フィルターですね。
ND/PLフィルターの選び方とマニュアル撮影の設定
ドローンで空撮するときの設定は、何も触らなくても撮影できるAUTOモードでもキレイな映像が撮れます。
しかし、ワンランク上の映像を撮るならND/PLフィルターが必要ですしマニュアル設定で撮影をすることが前提なります。
なぜなら、自動(AUTOモード)で撮影できる反面「自分の思い通りの色合いや、クリアな映像」が反映されることはありません。
実際に白飛びした映像やギラギラした湖面、カクカクした映像の不自然な動きをみて「これは自分の想像した映像とは違う」と感じた人は多いでしょう。
そう感じないようにするには、マニュアル撮影&フィルターを装着することが近道となります。
以下では、マニュアル撮影の設定とND/PLフィルターの選び方などを解説していきますね。
マニュアル撮影設定(シャッタースピードの設定)
動画の撮影をする場合、シャッタースピードの設定をおこないましょう。
適切な設定をおこなうことで、滑らかな動きの映像が撮影できます。
よく言われているのは、カメラのシャッタースピードは動画のフレームレートの1~2倍に設定することです。
撮影した映像がカクカク不自然な動きの場合、シャッタースピードの設定が間違っている(シャッタースピードが速くなっている)可能性もあります。
マニュアル撮影設定(カメラの絞り)
上記の設定だけで撮影した場合、カメラセンサーに光を多く取り込んでしまいます。
- 光を多く取り込む(光量が強い)=極端に明るい映像(露出オーバー)
よく言われる「白飛び」といわれる状態(露出オーバー気味になり画面が真っ白な状態)を防ぐために、カメラの絞りの設定をおこないましょう。
Mavic2proではF2.8~F11までカメラの絞りを設定できます。
花や人物を撮影するなら絞りを開き(F値を小さく)し、ピントの合う範囲を狭くすることで、被写体を際立たすことができます。
反対に風景を撮影するなら絞りを絞り(F値を大きく)し、ピントの合う範囲を広くすることで周辺をハッキリと捉えた映像が撮れます。
絞りを設定することである程度まで、自分の思う映像に近づけることができます。
しかし、天気の良い日はシャッタースピードの設定が適切になりきらない(絞りの設定値に限界があるため)ことがあります。
そこで、ND/PLフィルターの登場というわけです。
マニュアル設定(ISO感度)
ISO感度とはカメラ側で作り出す光のことで、自然の光ではありません。
ISO感度の数値を上げすぎると、不自然でざらついた映像(ノイズが多い)になってしまいます。
こちらは基本、ISO100で設定しておけば良いでしょう。
上げても200までにしておいてください。
ND/PLフィルターの選び方
私が使っているND/PLフィルターはPolarPro製のCINEMA SERIES【VIVID COLLECTION】となります。
【ND4/PL】【ND8/PL】【ND16/PL】の3つが1セットになったものです。
それぞれのフィルターをどのような場面で、どのフィルターを選ぶのが最適なのか下の表をご覧いただき照合してください。
ND4/PL | 夜明けや夕暮れ時 |
ND8/PL | 晴れ時々曇り |
ND16/PL | 晴天時 |
EV値 | 明るさの目安 |
---|---|
EV16 | 快晴の海・山・雪 |
EV15 | 快晴(雲が多い) |
EV14 | 晴天 |
EV13 | 薄曇り |
EV12 | 曇天・日陰 |
EV11 | 雨天 |
EV10 | ナイター |
EV9 | 舞台 |
EV8 | 夕暮れ |
EV7 | 夜室内(蛍光灯) |
EV6 | 夜室内(電球) |
EV5 | 夜景 |
EV4 | 薄暗い室内 |
EV3 | 観客席 |
EV2 | 映画館 |
F2.8 | F4 | F5.6 | F8 | F11 | |
---|---|---|---|---|---|
1/4000秒 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
1/2000秒 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
1/1000秒 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
1/500秒 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
1/250秒 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
1/125秒 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
1/60秒 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
1/30秒 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
1/15秒 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
1/8秒 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
1/4秒 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
1/2秒 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
1秒 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
2秒 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
フィルターなし | ND4/PL 絞り段数2段 | ND8/PL 絞り段数3段 | ND16/PL 絞り段数4段 |
---|---|---|---|
1/4000秒 | 1/1000秒 | 1/500秒 | 1/250秒 |
1/2000秒 | 1/500秒 | 1/250秒 | 1/125秒 |
1/1000秒 | 1/250秒 | 1/125秒 | 1/60秒 |
1/500秒 | 1/125秒 | 1/60秒 | 1/30秒 |
1/250秒 | 1/60秒 | 1/30秒 | 1/15秒 |
1/125秒 | 1/30秒 | 1/15秒 | 1/8秒 |
1/60秒 | 1/15秒 | 1/8秒 | 1/4秒 |
1/30秒 | 1/8秒 | 1/4秒 | 1/2秒 |
1/15秒 | 1/4秒 | 1/2秒 | 1秒 |
1/8秒 | 1/2秒 | 1秒 | 2秒 |
1/4秒 | 1秒 | 2秒 | 4秒 |
1/2秒 | 2秒 | 4秒 | 8秒 |
1秒 | 4秒 | 8秒 | 15秒 |
2秒 | 8秒 | 15秒 | 30秒 |
このことから、カメラのシャッタースピードと絞りだけでは、カクカク不自然な映像が撮れてしまいます。
それを解消するためにはND/PLフィルターが必要ということなのです。
ND/PLフィルターの違い(効果)を映像で確認
フィルターなしの頃の映像です
こちらはフィルターを付けて撮影した映像です
ND/PLフィルターの有無で色合いが全然違っているよね
装着すれば無いときと違って自然色の映像が撮れるって嬉しくなっちゃうね
まとめ
ND/PLフィルターを使えば白飛びが気になる、映像が明るすぎて自分の思ったのと違ったということがなくなるでしょう。
そしてND/PLフィルターを装着すればプロ並みの映像を撮影することも可能です。
ND/LPフィルターについてもう一度確認しておきましょう。
自分の目で見た景色がそのまま映像に残せるって想像するとワクワクしませんか。
今までフィルターなしのAUTOのみで撮影していた人は、この機会に是非ND/PLフィルターを試してください。
シーンごとにND/PLフィルターを選んだりと、空撮することに楽しみが増えることでしょう。
あなたの大切な思い出を素敵な映像で残すことができますよ。
下記リンクからKenko製フィルターを購入できます。
ドローン用ND/PLフィルターに関するよくある質問
ドローン用NDフィルターって何?
ドローン用NDフィルターは、ドローンのカメラレンズに取り付けて、光の量を調整するためのフィルターです。
NDフィルターを使用すると、明るい日差しの下でも、シャッタースピードを遅くして、ブレを抑えた映像を撮影することができます。ドローン用PLフィルターって何?
ドローン用PLフィルターは、ドローンのカメラレンズに取り付けて、反射光を除去するためのフィルターです。
PLフィルターを使用すると、水面やガラスなどの反射光を抑え、よりクリアな映像を撮影することができます。ドローン用NDフィルターとPLフィルターの違いは?
ドローン用NDフィルターとPLフィルターの主な違いは、光の量を調整できるかどうかです。
NDフィルターは光の量を調整することができますが、PLフィルターは光の量を調整することはできません。ドローン用ND/PLフィルターを選ぶ際には、どんなことに注意すればいいの?
ドローン用ND/PLフィルターを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 使用するドローンの機種に合ったフィルターを選ぶこと
- フィルターの種類を確認すること
- フィルターのサイズを確認すること
- フィルターの価格を確認すること
ドローン用ND/PLフィルターを使用するメリットは?
ドローン用ND/PLフィルターを使用するメリットは、以下のようなものがあります。
- NDフィルターを使用すると、明るい日でも被写体をブレさせずに撮影できる
- PLフィルターを使用すると、水面やガラスなどの反射を抑えることができる
- ND+PLフィルターを使用すると、明るい日でも反射を抑えながら、被写体をブレさせずに撮影できる
ドローン用ND/PLフィルターを使用するデメリットは?
ドローン用ND/PLフィルターを使用するデメリットは、以下のようなものがあります。
- NDフィルターを使用すると、シャッタースピードが遅くなるため、被写体がブレやすくなる
- PLフィルターを使用すると、画角が狭くなる
ドローン用ND/PLフィルターを使用する際には、どんなことに気をつければいいの?
ドローン用ND/PLフィルターを使用する際には、以下の点に注意しましょう。
- フィルターを正しく取り付けること
- フィルターを落としたり、ぶつけたりしないように注意すること
- フィルターを汚さないように注意すること
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